平成20年  予算委員会 - 0311日−01

◎《委員会記録-平成20年2定-20080311-000003-予算委員会》

神奈川県議会2月定例会予算委員会

〇平成20年3月11日 午前10時31分開会

            午後 4時36分閉会

予 算 委 員 会 審 査 日 程

平成20年3月11日午前10時30分開議 

第1 2月定例会に提案されている予算及び予算関係議案に係る事項について

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(舘盛委員長) ただいまから予算委員会を開会いたします。

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(舘盛委員長) 本日の委員会記録署名委員の選任でありますが、本職の指名により決定することにご異議はございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(舘盛委員長) ご異議はないと認め、石井委員と寺崎委員にお願いいたします。

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(舘盛委員長) ただいまから審査を行います。

 日程第1を議題といたします。

 これより質疑を行います。

 質疑者の方は質疑者席にお着きください。

 それでは、質疑通告に従い、順次ご発言を願います。質疑者の方はどうぞ。

 内田委員。

(内田委員) 内田みほこでございます。おはようございます。

 それでは始めさせていただきます。

 日本人で潜在的に旅行好きの方は多いと思います。そして、旅行嫌いの方を探すほうが難しい、皆さんもそう思っていらっしゃると思いますし、少し余暇のふえた高齢者にとっては、旅行というのは一番の生きがいというふうになってきております。この会場の中でも旅行嫌いの方を探すのは難しいと私は思っております。

 この私も希代の旅行好きが高じまして国内と海外の旅程管理主任者という免許をとりまして、民間の大手旅行会社で1年ぐらいですけれども、派遣でツアーコンダクターの国内、海外の仕事も実はしていたことがありますので、いろいろな面で客観的に旅行に関しては非常に関心が高いということで、きのうとは打って変わって、そのような意味で前向きの施策のほうに、私は質問をぶつけていきたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

 この観光客の交流の増加傾向は、もともとバカンスがある国はもちろんのこと、世界の先進国の方々にも言えることだと私は思います。日本人のみならず、世界で交流が深まり、旅行のニーズも高まってきたと私は思っております。

 本県では、4月から商工労働部商業観光流通課内に観光室を設置し、観光振興により一層力を入れていこうという、ようやく本県独自で前向きな動きが出てまいりました。その観光室を設けるということで、私、この質問をさせていただきます。

 また、国土交通省の観光施策である観光立国推進基本法は、昨年の19年の1月より施行され、その基本計画では平成22年までに訪日外国人旅行者数1,000万人を目標としています。また、国内における観光旅行消費額を、平成22年までに30兆円にする目標など、国際競争力の高い、魅力ある観光地の形成を目指しています。

 国のビジット・ジャパン・キャンペーンは、日本人の海外への旅行者数が1,600万人もいるのに、訪日外国人はその3分の1以下ということから生まれた国の戦略と言えるでしょう。こうした、ここ一、二年の国の施策の動向を踏まえ、そして、ツーリズムは各産業、業界にまたがる裾野の広い分野であること、そして21世紀のリーディング産業という側面からも、通常は私は商工労働委員ですので、毎回質疑を重ねてまいりました。今まで質問要望してきたことは、いわゆるツーリズムの、観光振興が主でしたけれども、将来における先見性を見据え、外国人観光客に優しい交通インフラ整備と、また受け入れ態勢のほうの質問を、ハード面、そしてソフト面から、より実質的な案件について質問してまいります。

 まずその1ですけれども、神奈川力構想・実施計画には、そのプロジェクトとしてかながわツーリズムの推進が挙げられております。来年度は実施計画を見直すとのことでございますけれども、国の施策の方向性も見据え、例えば「おいでやす神奈川」とか、「ビジット・ジャパン・アンド・エンジョイ・神奈川」などといったような、外国人観光客の誘致拡大だけで、将来の国際観光を見据え一本の戦略、プロジェクトとするくらいの意気込みを持って取り組んでいただきたい、そう考えております。

 そこで、本県は4月より観光室を設置。2人増員の15人体制で、いよいよスタートを切るわけです。この外国人観光客の誘致促進に向けた、まず基本的な考え方をお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 観光振興担当課長。

(古谷観光振興担当課長) ご存じのとおり、我が国におきましては、世界に例を見ない水準の少子・高齢化社会、これが到来してくる。あるいは本格的な国際交流の進展が見込まれる、このような中で、本県においても外国人観光客の誘致は、県経済やあるいは地域の活性化にとって重要な取り組みである、このように認識しております。

 訪日外国人観光客の増加に向けましては、お話にありましたとおり、国ではビジット・ジャパン・キャンペーンを中心として取り組みが展開されております。本県では、このビジット・ジャパン・キャンペーン地方連携事業との連携や、首都圏の1都3県、あるいは山梨、静岡、神奈川の山静神など、他都県との広域連携による外国人観光客誘致に取り組んでおります。

 また、本県には、来年6月に開港150周年を迎える横浜、あるいは歴史を感じさせてくれます鎌倉ですとか小田原、そして日本を代表する温泉地、箱根など、県全体が外国人観光客にとって大変魅力的な地域となっております。今後ともこの国際観光県「かながわ」の実現を目指して、地域における国際競争力の高い魅力ある観光地づくりを行いながら、海外プロモーション活動の充実、あるいは受け入れ態勢の整備等の取り組みを一層強化して、外国人観光客の誘致促進を図ってまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ようやく始まったばかりということで、国の観光立国推進基本計画において、旅行を促す環境整備や、観光産業の生産性の向上による多様なサービスの提供を通じ、経済波及効果もねらっていくような目標設定が大切だと思います。

 本県において、外国人観光客の増加に向けて、県内の宿泊施設のサービス向上などの受け入れ態勢整備を、みなとみらいなどの高層ホテルのみならず、県内各地にある観光資源の近くなどの県内全域で宿泊施設のサービス向上を進めていくことが大切だと思われます。そのような取り組みを、どのようなことをしているのかということと、また、最近では、ビジネスホテルなどにあるパソコン、インターネット環境がまだ整っていない、最低限のサービスをどうしていくのか。ホテルや宿泊地においてインフォメーション、寄り合い所などに特別にパソコンのネット環境を整えるなど、実質的な受け入れ態勢が今後、必要になってくると思われます。今までと今後の課題について、そして、今後の実質的な受け入れ態勢の行方についてお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 観光振興担当課長。

(古谷観光振興担当課長) 外国人観光客の誘致を促進するために、まず基本的にはだれもが安全に、安心して快適に観光を楽しめる、この環境づくりが重要である、このように考えております。その上で、心温まる人的サービスのおもてなし、そして日本文化の理解を深める場の設定など、地域ぐるみで取り組む必要がある、このように考えております。

 具体的には、地域の取り組み例として、横浜市、鎌倉市、藤沢市などの多言語によるマップ、あるいはパンフレットの作成を初め、県西部では小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町の1市3町で構成する西さがみ連邦共和国観光交流推進協議会がありますが、その中で外国人もてなしハンドブックなどの作成、活用などに取り組まれております。

 県の取り組みとしては、地域での取り組みに対する支援を初め、NPOとの連携による地域ホスピタリティの向上セミナー事業ですとか外国人向け観光パンフレット、多言語による観光パンフレットの作成などに取り組んでまいりました。

 今、委員からお話ありました受け入れ態勢整備の中で、宿泊事業者における、インターネットを活用する外国人の方が多くなっております。そのような取り組みも、働きかけを県としても今後していく必要があるというふうに思っております。

 今後の受け入れ態勢全般につきましては、今後の取り組みといたしまして、来年度に実施されます観光産業の実態に関する基礎調査において、宿泊施設の受け入れ態勢の状況について調査等をしていきますので、この結果を踏まえながらあわせて検討してまいりたい、このように考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 受け入れ態勢に当たっては、そうした調査がまず必要だということ、承知いたしました。

 今後、外国人観光客が増加する中、外国人をより温かく受け入れるような県民意識を促していく、心の醸成をしていくことが大切であると思います。一方、県内の中には16万人を超える、数多くの外国籍の県民の方も暮らしております。そうした方々との交流を図り、海外の文化に触れることも、神奈川力構想・実施計画の主要施策に位置づけた国際社会で活躍できる人材の育成のみならず、外国人観光客の受け入れ意識を高めることにつながると思います。

 そこで、県では、現在、世界のさまざまな文化や、また民族の違いなどを理解する多文化理解の推進を努めていると承知しておりますが、その主な取り組みについてお伺いいたします。

(舘盛委員長) 国際課長。

(高橋国際課長) 多文化理解の推進について、主な取り組みでございますが、まず直接外国の文化などに触れるとともに、外国籍の方々との交流を目的としたイベントとして、平成12年から、毎年、地球市民かながわプラザにおきまして、あーすフェスタかながわを開催しております。

 このイベントでは、外国籍の方々を含む参加者同士がそれぞれの文化や価値観などについて語り合う「しゃべり場」を初め、民族舞踊や民族楽器の演奏体験、さらにはエスニック料理を楽しむ世界屋台村など多彩なプログラムを用意しておりまして、昨年も2日間で2万人を超える数多くの方々のご参加をいただいたところでございます。

 また、この地球市民かながわプラザにおきましては、アジアの家屋や世界の民族衣装などに触れることができるこどもの国際理解展示室を設置しているほか、毎月1回、特定の国をテーマに、その国の留学生などによる文化や言語の紹介、あるいは映像による町並みや生活の紹介を通じまして、さまざまな国を理解していただくワールドカルチャー・デイなども実施しております。

 このほかにも、財団法人かながわ国際交流財団の職員が直接学校に出向きまして、民族楽器や外国の生活用具などの教材を活用して、外国の文化について学んでいただく機会を提供するなど、さまざまな取り組みを通じまして県民の方々の多文化理解の推進に努めておるところでございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 多文化理解はますますこれから必要になってくると思われます。

 そこで、外国人観光客の増加を踏まえ、外国人にも使いやすい公共施設づくりが必要だと考えます。

 例えば、私、横浜駅など、スーツケースを何度も自分で運んだことがございまして、不便きわまりなかった。エレベーターはもとより、階段も多過ぎ、人も多い割にはホームはいつも工事中で、地下に下りればまた人、人、人でごった返し、改札口まで行くのも一苦労、そして改札口を出たらまた階段で、そしてインフォメーションも特にないのでどこへ抜けていいかといった、日本人でさえ迷ってしまうような駅だと、私は認識しております。そういった横浜駅に限らず、今後はいま一度、県内のポイントとなる箇所を再検証していき、インフラ整備をしていく必要があると思います。

 道や、また駅、トイレなどの公共施設づくりは、ハード的な側面ですけれども、こうしたことも大切な受け入れ態勢です。バリアフリーなど、ユニバーサルデザインの中に位置づけられ、県ではそのユニバーサルデザインについての取り組みを進めていると承知していますが、こうしたユニバーサルデザインは、県民はもとより観光客にも優しい、双方に言えることだと思います。その推進指針には、この案件はどのように盛り込まれ、今後、どのように取り組んでいかれるのでしょうか、お伺いいたします。

(舘盛委員長) 政策課長。

(北村政策課長) 神奈川県ユニバーサルデザイン推進指針におきましては、ここの取り組みの基本方向と取組事業例を示しております。ユニバーサルデザインにつきましては、だれにでも使いやすい町づくりという観点ですが、特に外国人の方というところから見ますと、町づくりの面では、公共施設における外国語や絵文字等によるわかりやすい案内表示の整備といったものを上げております。また、サービスの面では、外国籍の方々を対象とした相談体制の整備充実とか、ホームページ、広報紙等における外国語による情報提供、さらには、医療通訳の派遣システムのモデル事業の実施などを上げております。

 今回の指針の策定を契機にしまして、ユニバーサルデザインの考え方、それから取り組みが広がりを持って進められるように、今後対応してまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) また簡単なことなのですけれども、道路案内標識について、外国人観光客を意識した工夫が今後さらに必要になってくると思われますが、どのように取り組んでいるのかお伺いしたい。今の課題と今後の予定についてお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 道路管理課長。

(山崎道路管理課長) 道路案内標識につきましては、道路法に基づき全国統一的にローマ字表記を併用しておりまして、国際化に対応しているところでございます。

 外国人観光客に優しい道路案内標識の整備という観点では、現在、国際観光地箱根地区におきまして、ともに富士、箱根、伊豆国立公園を抱えます静岡県、山梨県と共同でわかりやすい道路案内標識の設置に向けた取り組みを進めているところでございます。

 具体的に申し上げますと、外国人観光客にとってもスムーズに目的地に移動できるように、案内する地名の連続性、あるいは統一性、あるいはデザインの改善などについて、現在、検討を行っているところでございます。今後はこうした成果を踏まえまして、外国人観光客にもよりわかりやすい道路案内標識につきまして、県内観光地への普及拡大に努めてまいりたいと、このように考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 本日の朝の神奈川新聞には、外国人観光客、国土交通省の目標は、2008年は915万人を目指している。そして、それは2007年の実績より9.6%多いということを決めました。韓国など12の国・地域に対して、年代や性別に応じたPRも実施するとのことです。平成7年の実績では、訪日観光客が多かったのは、トップが韓国、そして、次いで台湾、中国、それからアメリカ、香港などの順です。これまでより、より詳細な情報提供、日本の魅力をアピールするということになっておりまして、各国に対して、それぞれの目的別にインフォメーション、そして宣伝を行っていくということが、きょう書いてありました。

 そのようなことを踏まえまして、申し上げたいのは、例えばターミナル駅等での外国人を対象としたインフォメーションなどの整備及び通訳やガイドなどの人的サービスが、まだまだ日本は充実していないと感じます。我が県でもそれはそのとおりだと思いますけれども、海外各国においては、皆さんもご旅行されたことはおありでしょうけれども、観光を一つの国の大きな収益としている国は多くございます。そのような国は、地場産業とともに活性化を試みて、また国の収益を上げようとしている。それと比較すると我が国自体、まだその辺のインフラ整備、もちろん道路、道、トイレ、それからガイド、通訳の人的サービスがまだまだ足りない、追いついていないのではないかと、私も皆さんと同様感じます。

 本県においての、その取り組みについての現状と課題についてお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 観光振興担当課長。

(古谷観光振興担当課長) まず現状でございますけれども、ターミナル駅等でのインフォメーションの整備につきましては、県や市町村で基本的に対応しておりますけれども、外国語対応が可能であることなど、一定の基準を満たした観光案内所を国際観光振興機構、通称JNTOと言っておりますけれども、この機構がビジット・ジャパン案内所に指定しております。

 本県内には、横浜駅、新横浜駅、そして桜木町駅、鎌倉駅、箱根湯本駅など、ターミナル駅の構内ですとかその周辺、あるいはシルクセンター内のかながわ屋など10カ所が指定されており、外国人観光客への支援を行っておるところでございます。

 人的サービスの現状につきましては、現在では、例えばボランティアで善意通訳者により組織されました神奈川SGGクラブがあります。これは善意通訳者クラブということでございます。及び小田原・箱根SGGクラブが設立されておりまして、現在、横浜・鎌倉地区、それから小田原・箱根地区の観光ガイドですとか、イベント、行事等の通訳支援などの活動を行っており、県としても支援をしているところでございます。

 次に、課題でございますけれども、案内所となる施設数の拡大ですとか、あるいはより役に立つ外国人向けパンフレットの作成ですとか、それから先ほども少しお話し申し上げました、宿泊施設におけるインターネットの設備、あるいはカード支払いの利便性の向上などがありますので、これからさらに国や市町村、そして観光協会などと連携をとりながら、優先順位をつけて取り組んでまいりたい、このように考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) やはりカード支払いの利便性や、それからネット環境を整えることは、県の予算の支援も必要だと思われます。その辺のところをよろしくお願いいたします。

 次に、我が国は空港からの観光地、あるいは市中心部への時間がかかることがネックとなっております。特に成田空港からのアクセスは、国際的に見ても、その時間や交通費がかかることが多くの外国人観光客の不満の要素ともなっていると言われております。我が神奈川県において、国際化されるという羽田空港の充実は、神奈川の玄関口として非常に有意義であるから、ぜひとも空港のシステムはもちろん、観光振興の面でもかなり重要になると私は考えております。

 そこで将来、羽田空港が本県の観光振興の観点から見て、どのような具体的な役割が期待できるのかをお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 京浜臨海部活性推進課長。

(林京浜臨海部活性推進課長) 2010年、羽田空港が国際化されます。空港と県内、さまざまな観光地、近接性が高まります。富士、箱根、伊豆、国際観光を初め、県内の観光に大きな貢献、もたらすものと私ども期待しております。

 玄関口というお話ございました。玄関口という意味では、空港の就航範囲、これが非常に重要になってまいります。就航範囲については、現在、国において検討されておりますが、本県としてはASEAN諸国を含むアジア太平洋の主要都市、これが結ばれる必要があると思っております。横浜市、川崎市とともに、平成17年度から国に申し入れるなど取り組みを進めております。羽田空港が神奈川の玄関口として期待される役割が果たせるよう我々取り組みを進めているところでございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ぜひとも羽田空港の国際化の、その就航範囲をできるだけ広げられるように努力していただきたいと思います。

 次に、京急蒲田駅改良事業についてでございます。

 本県から羽田空港への鉄道によるアクセスの向上を図るための整備事業でございます。本県も、それには補助支援していると聞いております。この事業の進捗状況及び完成後の効果についてお伺いします。

(舘盛委員長) 交通企画担当課長。

(河原交通企画担当課長) 京急蒲田駅の改良事業は、京急蒲田駅周辺におきます連続立体交差事業とあわせて、駅を二層の高架構造とする工事でございまして、平成13年度から事業に着手をしております。

 進捗状況でございますが、平成19年度は品川方面への上り線を高架化するための仮設工事などを行っておりまして、平成19年度末の進捗は、事業費ベースで約54%となる見込みでございます。平成20年度からは本線工事に着手する予定でございまして、平成24年度の完成を目指し、鋭意取り組んでいるところでございます。

 また、完成後の効果でございますが、ラッシュ時における横浜方面から羽田空港への直通運転の本数が、現状は1時間に1本程度でございますが、これが最大で1時間に6本となるなど、羽田空港へのアクセスが大幅に改善されることから、羽田空港を利用される多くの県民の方々はもとより、外国人を初めとして本県を訪れる観光客にとりましても利便性の向上が図られることになります。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ぜひとも平成24年の6本にふえる、これをもくろんで、我々は外国人誘致策、もっと取り組むべきだと考えます。

 また、羽田や成田からの県内主要観光地へのアクセス向上のために、県内の鉄道や道路を含めた広域交通ネットワークの整備が必要であり、そのインフラ整備は、そのまま県民の交通利便性の向上にも大きくつながると私は考えます。アクセス中心の横浜市内のみならず、観光資源は県内各地に散在しております。こういったことを踏まえて考えていかねばなるまいと考えます。この県内の交通ネットワークの整備点について、どのような取り組みをしているのか。そして、今後どうなっていくのかをお伺いいたします。

(舘盛委員長) 交通企画担当課長。

(河原交通企画担当課長) 県では、昨年の10月に改定をいたしました本県の交通施策の基本的な方向を示しますかながわ交通計画におきまして、県内外及び地域間の連携強化を目指しまして、おおむね20年後の2025年を展望した鉄道網、自動車専用道路網及び一般幹線道路網の望ましい姿を交通網構想図として位置づけております。

 これらの交通網構想図は、委員お話しの、県内の主要観光地へのアクセス強化といった視点も踏まえまして設定をしておりますので、これらの構想の実現が、本県の観光振興の基盤整備につながるものと考えております。したがいまして、県といたしましては、今後とも国や鉄道事業者などの関係機関と連携をいたしまして、神奈川交通計画の着実な推進に取り組んでまいる所存でございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ぜひとも交通ネットワークの利便性は、県民全員のためにもなりますので邁進していただきたい、そう思っております。

 それでは、この件についての要望を申し上げます。

 今回の質問は、現在、県が進めているかながわツーリズムの推進について、外国人観光客の視点に立って行いました。観光振興のためには、豊かな観光資源を生かすことが大切であることはもちろんです。一方で、安心して心地よい宿泊施設の整備等の受け入れ態勢や、玄関である空港からの、目的地である観光地までのわかりやすい道案内と、スムーズな交通アクセスが大切な要素であると考えます。観光室を設置したことで、これから本格的にスタートを切るわけです。早い時点から問題意識を持って、その課題に対処していくべきだと考えます。

 我が国が国際的に見ても、黄金の国ジャパンと言われてきた経緯、そして、たぐいまれなる伝統と文化、観光資源が豊富であることで、海外には隠れた親日家が多く存在していると思います。そうした外国人の方々が、我が日本に来てよかった、神奈川県に来てよかった、また来たい、こういうふうに思えるようなインフラ整備とサービス向上に向けて、そして精神面でも県民意識の向上がなされるよう努力していくことが大切だと思います。

 神奈川県の歴史をひもとくと、海洋貿易が始まった西洋文化を取り入れ、アカデミックな県であることは、ほかの県と比較してもまことにありがたい特徴として、その価値が十分にあると思います。

 最後に、県内観光振興対策において、さまざまな業界を含む裾野の広いこと、経済波及効果の面から見ても、そして、古きよき伝統を慈しみ、また21世紀のリーディング産業として位置づけられたこの観光振興について、新しい国際交流の時代に向けて、こうした外国人観光客の配慮が行き届いた交通インフラや受け入れ態勢の整備を、予算の観点からも切に要望いたします。そしてぜひ、改定の際には国際的な視点を踏まえて、戦略プロジェクトとして提案をしていただきたい、そう切に願っております。

 次に、今、申し上げた観光資源の大きな一つともなり得るような、芸術文化の振興について質問を変えさせていただきます。

 我が神奈川県の特徴は、先ほどの観光の中でも触れましたが、いにしえからの歴史上に残る名刹や寺院、仏閣、それから東海道箱根の関所など、その文化は奥深いものがあり、また、港から輸入された西洋文化が庶民に浸透していった地域を持ち、また、昨今ではみなとみらい21といったような、我が国の中でも非常に現代的な空間を醸し出す斬新な都市形成を持っている地域など、大きく分けると三つの顔を持ち合わせていると私は思っております。それは我が県にとっては最高の資源で、これらを踏まえた文化芸術の振興はさらなる神奈川県の顔を象徴することができると考えます。

 さて、文化芸術振興条例を、県においては本年6月に提案すると聞いております。そこで、神奈川からの独自の文化芸術の発信を目指した取り組みについてお伺いしたいと思います。

 まず、本県には、先刻申し上げたように、鎌倉を代表とする歴史的な資源が多く点在していると把握しておりますけれども、これらの歴史的遺産を生かして、日本の伝統文化の振興にさらに力を入れるべきと考えます。文化芸術振興条例素案において、日本の伝統文化振興についてどのように位置づけ、県としてどのように今後取り組んでいくのでしょうか。お伺いいたします。

(舘盛委員長) 文化課長。

(佐藤文化課長) このたび取りまとめました文化芸術振興条例素案におきます伝統文化振興の位置づけでございますけれども、お話にございましたように、歴史的、文化的資源を活用いたしまして、文化芸術振興に生かしていくという視点は重要と考えております。

 こうしたことから、条例素案でございますけれども、基本理念の一つといたしまして、伝統的な文化芸術が県民共通の財産として、将来に引き継がれるよう配慮するということを規定いたしております。これを受けまして、基本的な施策の中でも、伝統芸能や有形、無形の文化財など、伝統的な文化の保存、継承、活用を図ると、こういうことを施策の大きな柱の一つと位置づけたところでございます。

 こうした中で、今後の文化行政の取り組みでございますけれども、日本あるいは神奈川の伝統芸能等を広く鑑賞していただけるように、さまざまな公演事業などを実施する。あわせまして、実際に伝統文化を体験したり親しんでいただくための参加・体験型の講習会を開催する。こういったような取り組みで、伝統文化振興というのを重要な課題として取り組んでまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 承知いたしました。

 歴史的な資産、特に寺社仏閣などの文化財は、次の世代に確実に引き継げるように保存することとともに、活用が図られなければいけないというお話でしたけれども、文化財の保存と活用について、どのようにさらに考えていくのか。文化財保護所管課の考えをお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 文化財担当課長。

(貫名文化財担当課長) 文化財は我が国の歴史や文化を正しく理解するために欠くことのできないものでございます。将来の文化の向上発展の基礎となるものですので、国民の共有の財産として大切に保存し、後世に継承していかなければならないと考えております。

 このため、国や地方公共団体だけでなく、文化財の所有者を初め、国民が一体となって文化財を保存継承することはもとより、積極的に公開活用を図り、広く国民に親しまれるよう努力することが大事だと考えております。

 県では、県民や文化財の所有者等のご理解とご協力を得て、文化財の保護措置を講じるとともに、指定文化財の公開のための整備への助成や、インターネットなどによる各種文化財情報の提供、神奈川の遺跡展、考古学講座の開催、さらに学校との連携に配慮するなど、文化財の積極的な保存と活用に取り組んでいるところでございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 遺跡展などを開かれるということで、最近、現在建設中の神奈川芸術劇場の建設用地から発掘された文化財がございますけれども、その活用なども具体的にどうしていくのか、お伺いします。

(舘盛委員長) 文化課長。

(佐藤文化課長) 神奈川芸術劇場の建設予定地におきます文化財の活用でございますけれども、昨年実施されました埋蔵文化財調査の成果を、建設予定地におきましても、さまざまな形で県民の皆様に知っていただくということは意義のあるものと考えております。こうした観点から、例えば出土品を展示するとかパネル展示、解説板を設置するとか、あるいはレンガなどの出土品等を建物の一部、あるいは敷地内で活用する、こういった方策につきまして、技術面あるいは費用の面も含めまして対応可能な方策、教育委員会、それから施工者の都市再生機構などとも調整しながら、さらに詰めてまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) そうした資源を大切にこれからも活用を図っていただきたいと思います。

 教育委員会が打ち出した、このたび、県立高校における日本史必修の考え方は、根底には郷土を愛する心の醸成、そしてそういった日本人教育の根底となる要素が、考え方があると思います。郷土神奈川の歴史や、それから文化の学習について、本県県立高校ではどのように取り組んでいるのかお伺いいたしたいと思います。

(舘盛委員長) 高校教育課長。

(中岡高校教育課長) 郷土の歴史や文化についての学習は、県立高校におきましては、まず総合的な学習の時間、また郷土の文学といった、学校独自に設定します学校設定科目の中で行っております。こうした取り組みに加えまして、郷土の文化財等に関する資料、これを教材化いたしまして、神奈川の歴史や文化への理解を深める科目について、現在、研究を行っている学校もございます。

 また、特別活動に位置づけ、すべての県立高校で行っております地域貢献活動、この中で神奈川にある文化財の保全活動を通じまして、郷土神奈川の学習を行っている県立高校もございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) そうした子供たちが青年のうちから文化財保護に対する考え方や、また心の醸成をぜひとも続けていっていただきたいと思います。

 さて、現在建設中の神奈川芸術劇場が完成すれば、横浜が新たな文化芸術発信の地となるものと私は期待しております。川崎がミューザ川崎を拠点として、徐々に音楽の町として名を高めていることを踏まえれば、神奈川芸術劇場は、さらに港横浜、町づくりの視点からもいろいろと期待できると見込んでおりますが、その点についてその役割といったものは、どういったものが果たせるのかということを、今後を見据えてお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 文化課長。

(佐藤文化課長) 芸術劇場の町づくり面での役割ということでございます。芸術劇場、いわゆる創造型劇場ということで、芸術の創造、それから人材の育成、これに加えまして、町づくりの視点からもにぎわいの創出ということを目指しております。

 具体的には、メインホール、スタジオ等々で多彩な公演活動を行うことで、隣接する現在の県民ホールなどとあわせまして、舞台芸術など文化芸術活動の発信拠点と位置づけまして、県内外から多くの人々が集い交流すると、こういう点で町づくりに貢献したいと考えております。

 また、横浜市では、現在、芸術文化の持つ創造性を生かして、都市の価値や魅力を生み出すクリエイティブシティというコンセプトでの取り組みを進めておりますが、芸術劇場はこうした横浜市の町づくりの基本方向にも合致するものと考えているところでございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 神奈川芸術劇場が完成すれば、いろいろな視点から神奈川県としては取り組めると思いますので、ぜひ頑張っていただきたい、そう思っております。

 文化芸術振興条例素案では、芸術家の育成がうたわれております。このたび東京芸大大学院も横浜、そちらの馬車道のほうに転居してきたということを聞いておりますけれども、そうした若手の芸術家、いわゆるクリエーターの育成には、地元の大学や専門学校との連携が有効だと考えます。

 そこで、地元の大学等との芸術振興といった観点から、どのように取り組もうとしているのか、お伺いいたします。

(舘盛委員長) 文化課長。

(佐藤文化課長) 大学との連携でございますけれども、条例素案では文化芸術振興に関します施策の効果的な推進ということで、県民ですとか関係団体、企業、これらとあわせまして、学校との連携協調に努めるということを規定しております。若手芸術家の育成という観点からも、大学、専門学校等との連携というのは重要と考えておりまして、具体的には今後の施策の検討等に当たって、大学等の研究者の方のご協力をいただくということはもとよりでございますけれども、このほか、例えば大学と連携してコンサートなどの公演を実施するとか、それから神奈川芸術劇場などの施設におきまして、インターンシップ、実習生を受け入れる。こうした取り組みにつきまして、今後、連携という観点から可能な取り組みを検討してまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ありがとうございます。

 横浜が若手クリエーターの活躍する場所になれば、新たに建設される神奈川芸術劇場との相乗効果もあって、新しい港横浜が誕生し、それが新たな神奈川からの文化芸術の発信源となり得ると私は考えております。この条例制定を契機として、どのような神奈川独自の文化芸術を発信していこうと考えているのか、お考えをお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 県民部長。

(山口県民部長) 条例制定を契機とした文化芸術の発信についてお尋ねをいただきました。

 神奈川は、改めて申し上げるまでもなく、豊かな自然環境に恵まれ、また横浜、鎌倉、小田原などを初め、各地域に歴史と文化が刻まれた多彩な表情を有しております。加えて、進取の精神に富み、開放的な県民性、そして国際性豊かな風土が大きな特徴でもございます。

 また、先ほど委員からもご指摘がございましたが、川崎市の音楽のまち・かわさきの取り組みや、横浜市のクリエイティブシティ・ヨコハマの取り組みも進められております。県内には芸術系の大学等もございます。

 本議会にお示ししております文化芸術振興条例の素案では、基本理念や基本的施策の中で、こうした神奈川らしさをさらに展開していくため、創造的な活動の推進や文化資源を活用した地域づくりなどを重要な柱として位置づけているところでございます。議会のご理解を得まして、条例制定の運びとなりましたら、条例の基本方向に沿って、芸術家への支援や創造型劇場として、現在整備を進めております神奈川芸術劇場など文化施設の活用を初め、具体的な施策の充実に努めてまいりたいと考えております。

 また、市町村はもとより、文化芸術団体、学校等関係機関との連携も強化してまいりたいと考えております。このような取り組みを通じまして、これまでの文化芸術の蓄積に加えて、さらに神奈川から新たな文化芸術の発信がなされていくよう努め、ゆとりと潤いの実感できる県民生活、また個性豊かで活力に満ちた地域生活の実現に努めてまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) この関係については要望に移らせていただきます。

 こうした条例制定を契機とした神奈川独自の文化芸術を発信していこうとする取り組みにより、新たな観光資源を生み出し、神奈川のさらなる活性化につなげていくことを要望いたします。

 また、教育においても、その方向性と子供や青年の健全な育成の一端として忘れてはならないのが想像力であると考えます。芸術文化の振興は、人々の暮らしに潤いや生きがいを引き出し、そしてまた子供たちや青年が伸びやかに生活していくためにも必要であると思います。

 ニューヨークのブロードウェイまでとはいかなくとも、神奈川芸術劇場を新たに港横浜に設けることによって、さらなる神奈川県の顔が広がります。観光客を誘致できるような音楽、演劇、舞台芸術、オペラ、バレエ、ニューエイジのアーティストのコンサートなどを初め、その企画自体も大切になってくると思われます。各業界とのコラボレーション、ぜひとも前向きの、明るい施策を次々とアイデアを提案し、活気あふれる町づくり、そして神奈川が将来我が国の中においても、文化芸術の発信地となるようにその独自性、またオリジナリティを目指して邁進していただきたいと強く要望いたします。

 次に、喫緊の課題について、質問を変えさせていただきます。

 昨年から続く原油や原材料等の高騰は、本県産業に大きな影響を与えておりますが、ここへ来て、また原油が最高値を更新したとのニュースもございます。この原油・原材料高騰対策においては、私が商工労働常任委員会の中で、毎回、毎回、質問を重ねてまいりまして、中小企業対策、そして融資の窓口のことなど、いろいろと勉強させていただきました。

 そこで、本日は原油・原材料の高騰対策について、さまざまな業界の事情が報道されるたびにその深刻さは増しており、喫緊の課題として早急に対処すべき問題として、他部局も含め、今回さまざまな視点から取り上げます。

 知事の提案説明においても、原油・原材料等高騰対策融資の利用が、既に予想を上回っていると聞いております。そこで、本県の県民生活への影響を検証していきたいと思います。

 まず、本県中小企業においてはどのように影響が出ているのか、具体的にお伺いいたしたいと思います。

(舘盛委員長) 産業活性課長。

(藤井産業活性課長) 中小企業庁による平成1911月の調査では、原油価格上昇により収益を圧迫されている中小企業は92.5%、価格転嫁が困難とする企業は88.9%に上っております。

 また、財団法人神奈川中小企業センターの四半期ごとの調査では、製造業者から「仕入れ原材料の値上がりで利益が圧迫されている」、「利益少なき繁忙が続いている」などの意見が、また、小売り業者から「原油高により仕入れの値上がりが続く一方、納入先には値上げができず、厳しい状況にある」などの意見が寄せられておりまして、影響は幅広い業種に及んでおります。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) そういったことで、中小企業は非常に今回の原油・原材料高騰についてあおりを受けて、非常に苦しい実態が浮き彫りになっていると思います。

 中小企業活性化条例、これは仮称ですけれども、骨子案が公表されましたが、この骨子案には厳しい経営状況に苦しむ中小企業への支援策として、どのような施策が盛り込まれているのか、いま一度お伺いいたします。

(舘盛委員長) 産業活性課長。

(藤井産業活性課長) 条例の骨子案では、経済環境の変化に中小企業が円滑に対応できるよう支援することを、中小企業振興の基本理念の一つとして記載をしております。また、人・物・資金など、中小企業に不足しがちな経営資源を補うため、中小企業の経営安定と経営基盤の強化に向けた支援を基本施策の一つとして記載をしております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 常任委員会のほうでもお伺いしておりますけれども、昨年、本県が講じた中小企業に対する緊急的な金融支援施策である原油・原材料等高騰対策融資の利用状況について、改めてお伺いしたいと思います。また、本制度の利用が見通しを上回った理由についてお伺いします。

(舘盛委員長) 金融課長。

(平野金融課長) 原油・原材料等高騰対策融資につきましては、昨年12月から3月までの4カ月間ということで実施しております。現在、2月末現在、3カ月間の実績が出ております。件数で449件、金額で約147億円ということで、当初の見込み額50億円を約3倍上回っているという状況でございます。

 その理由でございますけれども、中小企業の厳しい経営状況を前提にいたしまして、実績が伸びている理由は二つほどあると考えております。1点目は、この融資は国の指定する不況業種を入れなければ利用できないというものでありますけれども、その不況業種について、国が昨年1127日と1218日に、それぞれ15業種、24業種、建築・原油などの関連業種を追加指定して対象が拡大したということでございます。2点目は、この融資を利用する際の信用保証、これが責任共有制度の対象外であるということから、金融機関にとって融資のしやすいメニューであるということでございます。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 当初の50億円の予定が、約3倍の147億円融資ということで、貸し渋りよりは断然いいと思いますし、中小企業があえいでいる中で金融施策を考えていく、これは県としても大切な取り組みであると考えます。これほどの需要があるのに、この融資制度は、一応3月末まで終了することとなって、3カ月延びたというのは常任委員会でお伺いしておりますけれども、来年度以降もこうした状況はなかなか変わらないのではないかと思いますけれども、どのようにその辺、考えているのでしょうか。

(舘盛委員長) 金融課長。

(平野金融課長) 中小企業を取り巻く経営環境が非常に厳しいという認識は、国においても同様でございます。不況業種の指定についてでございますけれども、国は去る2月29日に、これまで115業種指定されておりましたうち、建築・原油などの関連業種53業種につきましては、指定期限を3月31日から6月30日まで延長するとともに、また新たに建築・原油などの関連業種30業種の追加指定をいたしました。こうしたことから、県におきましては、原油・原材料等高騰対策融資のベースとなっております経営安定資金、セーフティネット別枠保障、これを平成20年度実施していくということによりまして、業種の範囲など現在と同等の支援が継続できるというふうに考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 中小企業の融資については、やはりその辺のところを引き伸ばしていくなど、今後の対策がかなり重要になってくると、注視していかなければならないと思います。

 内閣府の2月の月例経済報告を見ますと、原油価格の動向等から景気の下ぶれリスクが高まっているということに留意する必要があるとされ、国においては2月20日付、年度末に向けた中小企業対策に関する関係閣僚による会合申し合わせを発表したところでございますが、そこには幾つか、地方自治体の役割についても書かれております。

 本県は、今まで伺ってきた本県独自の取り組みにあわせ、この関係閣僚による会合申し合わせを受け、どのような取り組みを今後行っていくのでしょうか、お伺いいたします。

(舘盛委員長) 商工労働総務課長。

(杉本商工労働総務課長) 委員のお話にもありましたとおり、国においては金融面での対策として、原油価格の高騰や建築着工のおくれの影響を受けている中小企業に対しまして、資金繰りの支援策の継続強化など、また下請取引等の対策では、下請代金法や独占禁止法の取り締まり強化を初め、下請適正取引ガイドラインの策定業種の拡大、下請「駆け込み寺」窓口の設置などの対策を関係閣僚の会合で、年度末に向けた中小企業対策についての申し合わせが行われました。

 この申し合わせの国の通知を踏まえまして、庁内関係部局を初め町村に通知をし、周知を図るとともに、関係団体にも情報提供をしたところでございます。

 こうした国の取り組みともしっかりと連携させていただき、本県といたしましても、金融支援の継続、それから相談窓口の継続設置、さらには下請取引の適正化等の要請など、中小企業の支援に取り組んでまいりたいと考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) いろいろと国の申し合わせがあったところで、市町村への周知や、また情報提供を踏まえ、予算的にもこの辺のところをぜひとも開拓支援していただきたい、そう切に願います。

 そして、昨年末から新聞報道を追ってみても、原油・原材料等の高騰が県民の生活に、いかに大きな影響を与えたかがわかります。例えば、東京都ではクリーニング店が、支援させてもらっていますけれども、県内の市立小学校においても給食の中止や献立、食材の変更をしなくてはならなくなった。それから、障害者の地域作業所においても、また助産施設においても、いろいろなボイラーなどの件がございますから圧迫されております。社会福祉施設もそういった意味で圧迫されております。社会的弱者にとっても、この原油・原材料等の高騰はさまざまな分野に影響が出てきている、そういったニュースを毎日私たちは聞いております。

 このような状況を踏まえて、県では国・市町村と連携し、早急な対応をお願いしたいところで、今もそういうふうになさるということをお聞きしましたけれども、そこで、環境農政常任委員会においては、我が会派からも何度か同じような質問があったことは承知しております。県内産業への影響を確認する意味で、この場で再度確認したい。ハウス栽培などを営む園芸農家、あるいは漁業者の船の燃料価格も高騰していると思いますし、また、さらには畜産や、それから林業、それぞれその影響が明るみに出ていることと思いますが、その影響について、把握している状況をそれぞれ教えていただき、また何か対策というものは講じているのかということを具体的にお伺いしたいと思います。

(舘盛委員長) 農業振興課長。

(次山農業振興課長) 農業への影響でございますが、施設園芸の暖房の費用が拡大しているということが上げられます。例えばキュウリの施設栽培でございますけれども、平成19年の今の時期、当初と比較いたしますと、経費が10アール当たりで約10万円程度増加してございまして、平均的な農業所得、10アールですと200万円ということになりますが、これに対して約5%所得が減少するのではないかというふうに見込んでございます。

 次に、対策でございますが、例えば暖房機の保守点検、あるいは暖房で暖められた温室内の空気を逃がさないようにカーテンを二重にするといったような、さまざまな省エネ対策の指導を行ってございまして、二重カーテンにつきましては、6割から7割程度のハウスで実施をされている状況にございます。

 また、経費が増加いたしまして、緊急的に運転資金が必要とされる生産者につきましては、利用者の条件に応じまして、貸し付けの利率がゼロから2.01%までの幾つかの資金を準備しておりまして、現在、このPRに努めているところでございます。

(舘盛委員長) 水産課長。

(米山水産課長) 次に、漁業への影響でございますが、平成16年当初と比較いたしまして、燃油代は約2倍となっておりまして、一漁船当たり、沿岸漁業で年間約50万円の経費増、漁船規模の大きい遠洋漁業では約5,000万円の経費増と、大きな影響を受けております。

 そこで、県といたしましては、省エネ型のエンジンを導入する場合に、県の制度資金による利子補給や、無利子融資などの支援を行ってまいりました。

 また、県の漁業調査指導船江の島丸が最新の調査機器などを活用して、伊豆諸島周辺海域のサバ漁場をいち早く探索し、本県漁業者に情報を提供しております。

 さらに、今回、国の補助制度を活用いたしまして、平成20年度予算で、真鶴町漁業協同組合が行います燃油タンクの整備に対し支援したいと考えております。

(舘盛委員長) 畜産課長。

(栗原畜産課長) 次に、畜産業への影響でございますけれども、原油高騰とともにバイオエタノール事業の増大等により、平成18年の10月ころより、トウモロコシなど飼料原料価格も高騰しております。これに伴いまして、飼料価格はこの1年半で、1トン当たり約1万5,000円、36%上昇しております。これに対しまして、国の配合飼料価格安定制度によりまして補てん金が交付をされておりますけれども、畜産経営は厳しい状況にございます。

 そこで、国への本制度への充実強化を要望するとともに、飼料作物の生産拡大や食品残渣を飼料とする、いわゆるエコフィードの利用拡大に取り組んでおります。

(舘盛委員長) 森林課長。

(服部森林課長) 林業への影響でございますけれども、森林所有者などが間伐等を行う場合に使用しますチェーンソーの燃料代は、平成19年度当初と比較いたしますと、現在、1ヘクタール当たり約560円ほど値上がりをしてございます。県内でチェーンソーを使用して行われます間伐等の使用料整備は、年間1,600ヘクタール程度でございますので、試算をいたしますと、県内全体で90万円程度の増にとどまっております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) ちょっと駆け足で進めてまいります。

 少しはしょりますけれども、このような原油・原材料の高騰は、建築資材や、またこの建築資材の単価等についても非常に影響が出ております。そして、三浦市では燃料の高騰により快速観光船が廃止になったといったニュースもございます。特に私が聞きたいのは、建築業会、これについてお伺いします。端的にお願いいたします。

(舘盛委員長) 技術管理課長。

(千葉技術管理課長) 今、原油高騰に伴う建築資材の単価についてお答えいたします。

 建築資材の単価につきましては、価格の変動に対応して、市場の自主性にあわせることが大切であると考えております。

 そこで、建設資材の単価の設定につきましては、市場の実勢価格を反映している物価資料や、県が独自に市場の取引価格を調査する特別調査の結果をあわせて、3カ月に一度、年に4回見直しを行っているところでございます。

 直近では本年1月に見直しを行い、その前の昨年10月と比較して、例えば鋼材で4%、アスファルトで3%、それぞれ単価を値上げしております。現在は4月の見直しに向け、作業を行い、建設資材の高騰に対応することとしております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) そして、運送業のほうにも影響が出ておりますけれども、その辺をお伺いします。

(舘盛委員長) 商業観光流通課長。

(芝山商業観光流通課長) 昨年8月に本県主催で開催いたしました原油価格等高騰に係る情報交換会におきまして、大部分が中小企業者である県内運送事業者は、燃料高によるコスト増が経営を圧迫している一方で、荷主企業事業者に対しまして弱い立場にあるため価格転嫁ができず、厳しい状況にあるとの声が寄せられております。

 県におきましても、昨年11月に下請取引の適正化や県内下請中小企業の優先発注につきまして、県内経済団体や親事業者に対して依頼をしたところでございます。

 なお、全国レベルではございますけれども、本年1月に実施されました原油価格の影響と運賃低下に関する調査によりますと、燃料費のコスト増について何らかの形で運賃低下が実現できた事業者は40.3%となっておりまして、初めて4割を超えたという結果が出ております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) このまま原油・原材料等の高騰が続く場合、本県税収においてはどのような影響を与えるのか、今後の見通しを含めてお伺いします。

(舘盛委員長) 税務課長。

(納谷税務課長) まず、税収面での影響ですが、法人税収、これについて申し上げますと、これは製造業、非製造業を問わず、産業全体にコスト負担の増加と、こういう形で影響を及ぼすものと考えております。特に繊維などの素材産業ですとか、あるいは食品と、こういった産業につきましては、原油価格ですとか原材料価格の高騰、この影響が色濃く出てまいりますので、20年度の税収算定におきましてもかなりの減収を見込んでいるところでございます。

 また、最近ではこうした物価上昇、価格上昇の影響を受けまして、さまざまな商品で値上げが実施されております。個人所得が伸び悩む中でこのような動きが加速されますと、個人消費を後退させるというおそれもございますので、これは消費関連税目でも減収影響が懸念されるということになります。このまま原油などの価格高騰が続くようであれば、我が国の経済全体にマイナスの影響を及ぼす、本県税収も多大なマイナス影響を及ぼすことになりかねませんので、その動向を注視してまいりたい、このように考えております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 最後の質問になります。

 これまで伺ったように、原油・原材料の高騰の影響は、さまざまな分野で県民生活に大きな影響を落としております。またまだ寒い日もある中で、ひとり暮らしの老人や生活保護世帯においても影響が出ると思います。対策本部を打ち立てるなど、全庁横断的な取り組みが必要と考えますが、見解を最後にお伺いします。

(舘盛委員長) 商工労働部長。

(松藤商工労働部長) 先ほど担当の課長からもお答えしてございますけれども、県では原油価格や製造業等におきます原材料価格の高騰を受けまして、昨年8月でございますが、県内の金融機関や関係団体と原油価格等高騰に係る情報交換会を開催いたしますとともに、その後、市町村あるいは関係団体への国への対応状況の情報提供、あるいは市町村の取り組みの状況についての把握に努めてきてございます。また、具体的な取り組みといたしましても、相談窓口の設置、金融支援、そして下請取引の適正化等の要請などを行ってきたところでございます。

 お尋ねの全庁的な取り組みでございますけれども、本年1月には商工労働部が中心となりまして、環境の整備、保健福祉部、そして、県土整備部などによります原油・原材料価格高騰に係る関係部局打ち合わせ会議を開催し、各部局におきます取り組み状況につきまして情報の共有化を図っておりますけれども、今後、中小企業等あるいは県民生活に影響が広がり、より一層の取り組みが必要となった場合には、対策会議の設置なども検討してまいりたいと思っております。

(舘盛委員長) 内田委員。

(内田委員) 最後に簡単に要望申し上げます。

 原油・原材料等の高騰の影響は、中小企業など産業界のみならず県民一人一人、特に高齢者世帯など、生活弱者にとってもより深刻な影響が出てくる、そう思われます。鉄鉱石の値上げやサブプライムローンの経済の問題など、国内外の動きを見ても、まだまだこの高騰の問題は油断できないものとして県当局は注視していかなくてはならない、そういう問題だと私は思っておりますので、早急に緊急対策本部を立ち上げ、全庁挙げて横断的な取り組みを強く要望させていただきまして、きょうの私の質問は終わらせていただきます。

(舘盛委員長) 計測の時計をとめてください。

 質疑の途中ではありますが、時間の関係上、この際、一たん休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(舘盛委員長) それでは休憩いたします。なお、再開は13時といたしますので、よろしくお願いをいたします。

(休  憩 午後 0時   )

   ───────────────────────────────────────

(再  開 午後 1時02分)

(舘盛委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 引き続き質疑を行います。

 

質疑者はどうぞ。